正月が近づくとあちこちで正月の準備が始まり、玄関先にはしめ飾りや門松が飾られます。
祖父母や親が正月の準備をしている姿を見て育った人は、
正月前になると飾りつけを始めるのではないでしょうか?
中には、知っていても慌ただしく年末を送り正月の準備ができない人もいるでしょう。
またいつ飾りつけをしたらよいのか。
処分はいつしたらよいのか。
飾りつけにはどんな意味があるのか。
などを詳しく教えてもらった人の数はそんなに多くはないかもしれません。
正月に玄関回りを飾ることは、新たな気持ちで正月を迎えるための大切な風習です。
正しい知識を知り、この素晴らしい風習を子供や孫たちに伝えていきましょう。
もくじ
いまさら聞けない!正月の玄関飾りの基本
玄関回りを飾るものとして代表的なものに、「しめ飾り」「門松」「鏡餅」があります。
どのような願いをこめこれらを飾るのか、また飾り方についてまとめました。
しめ飾り
まず始めに区別をつくておきたいのが、しめ縄としめ飾りの違いです。
しめ縄に縁起物を装飾したものが、しめ飾りです。
しめ縄は仏壇や神棚に、しめ飾りは玄関先に飾るのが一般的です。
しめ飾りに小さいミカンのようなものが装飾されたのを見たことがありますか?
あれは橙で「代々幸せが続きますように」との願いが込められています。
そのほかに喜ぶを表す昆布や、
「子孫が繁栄しますように」と願いが込められたゆずり葉などで飾られています。
それぞれがおせち料理のように縁起のよい意味を持っています。
門松
しめ飾り同様、神様が家をさがすときに目印として飾るものです。
また神様が休息をとる場所であるとも考えられています。
飾る場所は家の門の前が一般的です。
大きさもいろいろありますので好みのものを選びましょう。
鏡餅
鏡餅とは正月準備をする時期になるとあちこちで目にするようになる、まんまるのお餅のことです。
昔から神様は鏡に宿ると考えられていて、鏡餅はその鏡に似せて作られたものです。
鏡餅と言っても大、中、小と大きさは様々です。
大きさにも意味があると知ったのは最近のことで、
それまでは中くらいのものを玄関の内側にひとつ飾るだけでした。
正式な飾り方は一番大きいものを玄関か床の間に飾り、
中くらいを仏壇や神棚にお供えし、小さいものを台所や各部屋に飾るそうです。
しめ飾りを飾る時期について
クリスマスが終わってから正月の準備を始めるとよいでしょう。
今の家庭ではどちらかというと、クリスマスに力を入れている家庭が多いのではないでしょうか?
クリスマスが終わるまでは、ツリーが飾られていたりクリスマスカラーが濃いので、ツリーを片付けてからの方が気持ちも入れ替わります。
28日は8という数字が縁起のよいものとされていることから、
正月の玄関飾りをするのによい日だと言われています。
29日は9(苦)がよくないとされているので避けたいものです。
31日は一夜限りを表し神様に失礼だと言われています。
28日に準備ができなかった時は、きりのよい30日にするとよいと言われています。
クリスマスが終わると正月準備をして新年をお迎えする。
季節の行事をひとつひとつ大切にしていくことは、
子供たちに日本の伝統や文化、風習を教えるよい機会です。
ぜひ、子供さんたちにひとつひとつ意味を教えてあげながら、
正月の玄関回りの飾りつけを一緒にしてみてはいかがでしょうか。
これで完璧!処分はきっちり暦通りに
正月準備が終わり無事に新年を迎えた後は、
家に降りてきて下さった神様を天にお返ししなければなりません。
飾りつけたものを片付ける時です。
いつ処分すればよいのでしょうか?
鏡餅はしめ飾りや門松と処分する日にちが違います。
松の内(1月7日)を過ぎると、しめ飾りや門松を処分します。
どんど焼き(1月15日くらい)に持っていくか、自宅での処分となります。
自宅で処分するときは、できるだけ小さくし塩で清め、
丁寧に新聞紙でくるみ燃えるごみの日に出してください。
一方鏡餅は、鏡開き(1月11日)まで下げるのを待ちます。
鏡開きが過ぎると鏡餅をさげ、家族全員で無病息災を願って食べることが習わしです。
どんど焼きに持っていくのもいいでしょう。
どんど焼きの際は、やはり1年間の健康を願って鏡餅を食べましょう。
まとめ
このように、正月準備として玄関飾りをすることは神様をお迎えする準備であることが分かりました。
ただ飾るより意味を知って飾った方が心もこもりますよね。
お子さんがいるのならぜひお子さんと話をしながら楽しく飾りつけをしてみてください。
今までとは違った新たな気持ちで新年を迎えられそうですね。