
グッスリ眠れないと、日中頭がボーっとしてしまいますよね。
「くう・ねる・あそぶ」は、糸井重里さんのコピーですが、
これらは健康であることを上手く表現した、バロメーターですよね。
何事もバランスが大切ですが、
私が最も重視しているのは、「寝ること」です。
理由は簡単です。
ちゃんと寝ないと、1日の効率、能率が悪くなるからです。
パフォーマンスが低下した状態のままでいたくはありません。
頭は常に回転良く働き、クリアな状態に保っておけるよう、十分な睡眠を心がけたいものです。
最近話題の「睡眠負債」というキーワードにおいても、
睡眠不足は健康を害するとともに、生活の質も低下させるリスクが指摘されています。
ドラえもんののび太のように、
0.93秒(初期設定では3秒)で寝付くことができ、
何にも妨げられない睡眠であれば、理想的ですよね。
というか、のび太の場合は、それがすでに高度なスキルなわけですけど…。
睡眠中唾液でむせてしまう!それって何かの合図かも?
睡眠中にむせることってありませんか?
私は、睡眠中に急にむせ出して、目が覚めてしまうことがあり、困っています。
いろいろ調べてみると、睡眠中にむせたり、咳き込んだりする病気はいくつかありました。
代表的な病気では、睡眠時無呼吸症候群が挙げられます。
またあまり知られていませんが、後鼻漏(こうびろう)といい、
鼻水がのどに流れ込んでしまう症状もあります。
初めて聞いた病名ですが、
主に鼻の機能に問題があるとされています。
(ちなみに私は多分これだと思います)
中でも特に、
睡眠時に唾液でむせてしまう病気は、「嚥下障害」に分類されます。
(※「嚥下(えんげ)」とは、食べ物を飲み込む動作を言います)
平たく言うと、唾が上手く飲み込めずに、
気管に入ってむせてしまう病気です。
症状がひどくなると、誤嚥性肺炎の引き金になることもあります。
原因として、嚥下運動をコントロールする神経系の異常や
口腔内の炎症、入れ歯の不具合、精神不安等が考えられますが、
最も多い原因は、脳血管障害であると言われています。
このように脳の病気の予兆の可能性もありますので、
気になるようであれば、早めに医療機関を受診することをお勧めします!
もう苦しまないで!簡単にできる「むせ」の予防法
例えば、仰向けで問題なく寝られている時は、
口の中に貯まる唾液を無意識に飲み込めているときです(嚥下反射)。
これが誤って唾液が気管に入ってしまうと、
「むせ」や「咳込み」等の反射がリカバリー運動としてあらわれるのです。
ということは、理屈上は唾液が気管に入るのを防ぐことができれば、
症状は軽減できるということです。
ここで少し身体の作りについて勉強しましょう。
みなさんは、胃につながる食道の入り口は2つあるって知ってますか?
これらは肺につながる気管を挟むように、左右に別れて配置されています。
(★実はこの食道の入り口が2つあることが、症状緩和策へのミソなんです!)
唾液はもともと気管の周りに貯まる構造で、
唾液が上手に飲み込めない時は、すぐ側の気管に入りやすくなっているのです。
仰向けで寝ている時は、先の構造上から見て、
唾液貯まりから気管へのダイレクト感が増すことになります。

▲仰向けに寝るとむせやすい
勘の良い方はすでにお気づきかも知れませんが、
ここまでの話をまとめると、
寝ている時の「姿勢」に症状緩和のヒントがありそうです。
先述のように仰向けで寝る姿勢は、唾液が気管へより入り込みやすい状況を作ってしまっていました。
ではどうするか?
食道の入り口は2箇所でしたね。
仰向けから姿勢を変えることで、
唾液→食道(胃)のルートを確保する姿勢を考えれば良いのです。
それは横向で寝る方法なのです。
横向きに寝ることで、気管の下に位置する食道へ唾液が流れることになり、
むせにくくなるのです。
ところで、この横向きで寝るという姿勢って何かに似ていませんか?
みなさんが救急法で習ったことのある「回復体位」とほぼ同じです。
この体位では気道確保しつつ、安静を保つ目的で用いられます。
こんなところで救急法がリンクするとは!って感じですね。
やはり長年培われてきた方法というのは、
汎用性があるものだな、と改めて感じました。
ただ、横向きで寝たとしても、口が天井を向いてしまうのは好ましくないです。
姿勢が仰向けに近づき、むせの原因になります。
背にタオルやクッション等を挟んで、口が斜め下を向くように角度を調整してみてくださいね!
まとめ
1.睡眠中の嚥下障害は、「脳の病気」の合図の可能性もある
2.「横向き」で寝ることが、むせの緩和につながる
最後までお読みいただき、ありがとうございました。